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アリゾナ・ニューメキシコの旅 3

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いよいよ今日から旅が始まる。
今日はまずセドナまで走る。
フェニックスから高速17号線に乗り、
ひたすら北へ向かった。
制限速度は75mile/h、120km/h。

普段日本では軽のバンに乗っているので高速はとても辛いのだが、
この日産ヴァーサの乗り心地はとても良く有難かった。
特に感激したのはクルーズコントロールシステム。
アクセルから足を離しても一定速度を保ってくれる。
街から街へ何時間も移動した今回の旅では、
これは疲れの軽減にとても役立った。







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最初に立ち寄ったのはモンテズマ・キャッスル。
アメリカ先住民の住居跡だ。
絶壁の途中に築かれた5階建ての建物で、
地上から約30mの高さの所にある。
すぐ前には川が流れ、
5,000人とも6,000人とも言われる人々が、
この谷で生活していたと言われている。
そして1,400年代に他の場所へ移住して行ったと言う。

ここに立って遺跡を眺めていると、
不思議と過去の物という感じがしない。
今も自分がここで生活しているような、
そんな親しい錯覚に襲われた。

良く見ると遺跡の前にリスがいる。
そのリスはそこにじっとしていて、
時々辺りを伺うように首を動かしている。
その威厳に満ちた顔と姿は、
まるでこの遺跡を守る精霊のように感じられた。




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高速を下りて進路を西に取り、
いよいよセドナに向う。
しばらく走るとセドナの岩々が遠くに見えてきた。
中央にはベルロックも見えている。

セドナに行ったら何としても訪れたかったのは「子宮の洞窟」だ。
これは観光案内やガイドブックには出ていない。
従って多くはガイドを頼んで行っているようだ。
私は訪問した人のブログ記事を頼りにグーグルマップで場所を推測し、
今回の旅のまず最初に行く事にした。
いきなりクライマックスだ。




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トレイルはこんな感じで立派な遊歩道になっている。
しかしこれはセドナ中に張り巡らされている一般道で、
「子宮の洞窟」へのものではない。
途中から脇に入るのだ。




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至る所に野生のサボテンが生えていた。
またとても清々しい空き地のような場所がいくつかあり、
沖縄・久高島の御嶽を彷彿とさせた。
道すがら平衡感覚に変調を来す感じが何度もあった。




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「子宮の洞窟」が見えてきた。
この洞窟が見えるどこかに、
ネイティヴ(シナワ族)が儀式を行ったメディスンホイール遺跡があるはずだ。
まずそれを探す。




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見つけた。
手前の三角形の石は北を指し、
その先には「子宮の洞窟」がある。
ここでネイティブが行ったという儀礼の真似事をしてみた。




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洞窟の中心部分のアップ。
人が一人座るのが精一杯の大きさと奥行きの穴がある。
この中に入って願い事をすると叶うと言われているそうだ。
下で靴と靴下を脱ぎ裸足で登る。

この洞窟全体は見事な半球状態で、
中にいるだけで不思議な感覚に襲われる。
裸足で登り出し奧の穴の前まで来た時に体に変調が起った。
頭の中がぐるぐると回り出し、
平衡感覚が無くなってしまったのだ。

私は元々山登りをしていたので岩場には慣れているが、
平衡感覚が無くなるという経験は初めてだ。
ちょうど若い頃に大酒を飲んで頭の中がぐるぐる回った、
あの感じに近いものがあった。
穴の入口で感覚が戻るのを少しの間待ち、
そして穴の中に入った。

そこで心に想う事は決めていた。
今回の旅の目標の一つだ。
「私の過去は全て感謝に変わりました。
どうか微かに残る未来への不安を取り除いて下さい」
すると即座にこう答えが返って来た。
「もし過去が全て完全に感謝に変われば、
今も未来も全て感謝であり、
不安などどこにも生まれようがないではないか?」

「子宮の洞窟」は英語で "Birthing Cave" と言う。
穴の中に座って前方を見ると、
セドナの荒野とサンダーマウンテンが夕日の中に輝いていた。




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by farnorthernforest | 2014-11-29 11:29 | 旅の事について

絵と旅と日常について


by 山下康一