ドイツの旅 6
2017年 12月 10日
今日はハイデルベルクから電車に乗り、
近郊の小さな街を訪ねて来ました。
この教会はネッカーシュタイナッハという、
とても小さな、しかし美しい街の中心にあります。
今からもう15年くらい前になるでしょうか、
この街でスケッチをしていてこんな事がありました。
今朝は雪が積もり大変寒い朝でしたが、
教会の中は光と影と色と安らぎでとても暖かい空間でした。
かつてスケッチした車の通らなかった教会へ続く道は、
今は普通の生活通りに変わっていました。
あの時のおばさんや少年たちは今はどうしているでしょうか。
次はヒルシュホルンというこれも小さな美しい街へ行きました。
ヒルシュはドイツ語で鹿、ホルンは角です。
ワシントンD.C.にあるハーシュホーン美術館と同じ綴りです。
この街をネットで調べてみると、
「ネッカー川の真珠」とありました。
もちろん当時はネットはまだ特殊な環境を必要とし、
カメラはフィルムが圧倒的に主流でした。
昔ここでスケッチをしていると、
地元の会社の社長さんが大変興味を持って下さり、
そしてこの地でのスケッチを二枚買って下さいました。
そして車で(アウディ・クワトロだった)街を案内して下さり、
その時に訪ねたのがこの教会です。
八世紀の創建です。
ちょっと他の教会とは雰囲気が違います。
教会の壁にあるこの丸い不思議な印について、
その社長さんに説明を受けたのですが、
残念ながらもうすっかり忘れてしまいました。
しかしあの時の時間の場は私の中でまだとても鮮明です。
かつてと今では私の中で旅の意味が全く変わってしまいました。
時間というものは無く場があるだけであり、
思い出というものは無く物語があるだけと知れば、
風景も人生も全く違ったものになります。
それを毎日一つ一つ注意深く丁寧に確認します。
夕方ハイデルベルクの旧市街に戻ると、
肩をぶつける程の人混みでした。
人混みをかき分けかき分け、
疲れ果ててホテルに戻りました。
by farnorthernforest
| 2017-12-10 08:29
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