京都へ名作を訪ねて
2024年 04月 26日
インプットの旅その6最後の旅は、
京都に日本の名作を訪ねる旅です。
木曽路は新緑が盛りでした。
琵琶湖は空と溶け合って。
朝一番、
まだ観光客が少ない時間帯に三十三間堂へ、
今後の構図の要になると予想している千体仏を見に。
しばらく眺めて色々想像を巡らすも千体仏は沈黙。
しかしスケッチを始めると突然イメージが鮮明に。
次は京都国立博物館へ特別展『雪舟伝説』を観に。
雪舟の全国宝6点、重要文化財9点と、
雪舟に影響を受けた、
長谷川等伯、狩野探幽、尾形光琳、酒井抱一、
谷文晁、司馬江漢、曾我蕭白、円山応挙、伊藤若冲、
葛飾北斎、狩野芳崖等の国宝・重文30点以上を観る。
次は真言宗総本山智積院へ。
長谷川等伯、息子の久蔵、工房の国宝6点を観に。
恐らく15年振り位に訪ねたが、
宝物館は新しくなっており、
よく泊まった宿坊も新しくなっていた。
次は臨済宗大本山建仁寺へ。
俵屋宗達の国宝『風神雷神図屏風』と、
谷文晁の重要文化財の襖絵『雲龍図』『花鳥図』『竹林七賢図』
『琴棋書画図』『山水図』の高精細デジタル複製を観る。
そして故小泉淳一画伯の畳108畳分の天井画『双龍図』、
元総理大臣の細川護熙氏の『瀟湘八景図』を観る。
その後は街を歩く。
かつて個展をしたギャラリーはなくなっていた。
展示スペースを探して何年も通った寺町通。
しばし30代から40前半頃の思い出を辿る。
帰路の琵琶湖。
日本ラインの木曽川。
木曽路にはまだ桜が咲いていた。
夕映の常念岳とその左に槍ヶ岳の穂先。
松本の自宅に帰宅。
他の分野の事は解りませんが、
アートを学ぼうと思ったら、
最高の作品を観て最高のアーティストから学んで下さい。
その時に理解出来るかどうかは問題ではなく、
最高の作品を観て、覚えて、
自分の中に確固たる基準を作る事、
それこそが一番大事だと思います。
一流を知る人は二流三流が判ります。
それは歴然ですから迷いも争いもありません。
しかし一流を知らない人は、
何が一流なのかが判りません。
一流も二流も三流も皆同じに見えるので、
常にどっちが上だ下だと争っています。
私は1998年に初めて海外へ出て、
4ヶ月間ヨーロッパとアメリカの美術館を周りました。
その後は父が他界した年とコロナのパンデミックの時以外、
毎年海外の美術館を訪ねています。
私の中には世界最大の美術館があります。
そこにはダ・ビンチもミケランジェロもラファエロも、
モネもセザンヌもゴッホもあります。
セザンヌは、
「第一の師は自然、第二の師はルーブル」
と言いましたが、
私もその言葉に従い制作を続けます。
これから制作に入ります。
三年計画で考えています。
新しい画集や随筆集第四集も作りたいと思います。
またどこかで皆様にお会い出来る事を楽しみにしております。
by farnorthernforest
| 2024-04-26 13:38
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